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2021年5月25日
日立Astemo株式会社

高精度空気流量センサーのためのモールド封止構造の発明で
全国発明表彰「発明賞」を受賞

 日立Astemo株式会社(代表取締役 プレジデント&CEO:ブリス・コッホ/以下、日立Astemo)は、このたび、公益社団法人発明協会が主催する令和3年度全国発明表彰において、高精度空気流量センサーのためのモールド封止構造の発明*により、「発明賞」を受賞しました。

 空気流量センサーは、エンジンへの吸入空気の流量を測定する部品で、エンジンの燃料噴射量を適正化し、燃費の向上とともに、CO2や排出ガスの低減に貢献します。空気吸気流量センサーには、吸入空気量を検出する半導体素子が組み込まれています。この半導体素子は数µm (マイクロメートル:1µmは1000分の1mm)の薄さのもので、封止と呼ばれる樹脂などで覆われた状態で固定され、それが流量測定の検知部分として機能し、吸入空気に触れることで流量を計測します。通常、この封止は液状の樹脂を半導体素子上に注入し固める、ポッティングと呼ばれる方法が用いられますが、樹脂の厚みなどにばらつきが生じやすく、測定精度に課題がありました。それに対し、半導体素子を型に入れ、そこに樹脂を流し込むモールド樹脂と呼ばれる封止方法を用いれば、樹脂が均一になるため、測定精度を高めることが期待できる一方で、封止の際に樹脂が不必要に流れ込み、半導体素子を含む検知部分を破損させたり、吸入空気が流れ込む流量検出部分を塞ぐなどの別の課題が生じていました。

 こうした課題に対し、このたび日立Astemoが発明賞を受賞した特許では、半導体素子を含む検知部分や流量検出部分に樹脂が流れ込まないようにするための封止技術を確立しました。流量を検出する半導体素子の周辺に、入れ駒と呼ばれるガイドや、流量検出部の周辺には弾性フィルムなどを設置し、流し込む樹脂をコントロールすることで、流量検出部の破損や流量検出部への樹脂の流れ込みなどの防止を可能としました。このようなモールド樹脂により、半導体素子を封止することで、従来に比べ高い測定精度の空気流量センサーを実現しました。

 全国発明表彰は、日本における発明、考案または意匠の創作者ならびに発明の実施および奨励に関し、功績のあった研究者・科学者を顕彰することにより、科学技術の向上および産業の発展に寄与することを目的として1919年に創設されたものです。

 日立Astemoは、安全性・快適性の向上や環境保全に寄与する先進的なモビリティソリューションの提供を通じて、「社会価値」「環境価値」「経済価値」の3つの価値を引き上げ、持続可能な社会の実現とともに、人々のQuality of Lifeと顧客の企業価値の向上に貢献していきます。
* 高精度空気流量センサーのためのモールド封止構造の発明(特許第5208099号)


会社概要

日立Astemo株式会社
本      社:東京都千代田区大手町二丁目2番1号 新大手町ビル
事業内容:自動車部品および輸送用ならびに産業用機械器具・システムの開発、製造、販売およびサービス

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画像:採用情報
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