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カーボンニュートラルに資するEVの諸問題を技術の力で解決

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サステナブルモビリティの実現に向けて、具体的にどういった取り組みが進められているのか。カーボンフリー、カーボンニュートラルに向けてクルマの電動化が加速していることを踏まえ、日立Astemo株式会社 技術開発統括本部 次世代モビリティ開発本部 本部長の野木利治は次のように話す。

「要であるモータは、日立の創業製品である5馬力モータに始まり、100年以上の製品化実績、技術蓄積があります。自動車用のモータおよびそれを駆動するインバータも、1970年以降50年以上の製品実績があり、電動化はわれわれにとって大きなチャンスです。そこでポイントとなるのが、高出力密度化による小型軽量化とスケーラビリティ(拡張可能性)です。高出力密度化のため、日立グループが培ってきた電磁・構造・振動解析・シミュレーション技術を活用し、開発効率化を図っています。また、モータ、インバータ、ギアを一体化した小型・軽量e-Axleの設計・最適化にモデルベース技術を活用しています。さらに、両面冷却インバータという独自技術を開発し、e-Axleをより小型軽量化できる点も日立の強みだと考えています。」

その詳細については、日立製作所 研究開発グループ テクノロジーイノベーション統括本部 電動化イノベーションセンタ センタ長の山岡士朗が次のように補足する。

「スケーラビリティという点では、スイッチングロスが少なく、両面で冷却できるタイプのパワーモジュール技術などを使いながら、モータインバータ開発の基本競争軸と言える小型化や低損失に対する研究開発を継続しています。加えて研究開発グループは、社会課題に対してリーチしていくという観点で、いかに環境負荷を少なく、電力を使うか、さらには融通するかというグリッド連携の技術開発にも取り組んでいます。」

他方、EV(Electric Vehicle:電気自動車)普及を促進するサービス面での取り組み(e-mobility operator service)については、日立製作所 ライフ事業統括本部 デジタルフロント事業部 コネクテッドカー本部 本部長の三浦修一郎が説明する。

「物流業者をはじめとしたモビリティオペレータに向けて、EV導入にあたっての課題を解消するサービスの提供を検討しており、技術領域として三つのソリューション提供を推進しています。一つはバッテリー課題を解決するソリューションです。バッテリーのモニタリング、余寿命判断、定置蓄電池への転送を含めたバッテリーライフサイクルマネジメントの導入による課題解消をめざします。また、メンテナンスの問題も重要です。ガソリン車に比べて、EVでは突然使えなくなるといったアクシデントが起きることもあるため、EVコンディションに応じたメンテナンスサービスの提供があります。最後に、走行距離の問題を解消するという点で、動態を把握し、より適切なルートを案内するなどのサービスを提供しようとしているところです。」

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