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2025年5月29日

全日本ロードレース選手権 Rd2菅生:JSB1000クラスの野左根選手とST1000クラスのナカリン選手がそれぞれ2位表彰台を獲得!

 5月24-25日、MFJ全日本ロードレース選手権第2戦「スーパーバイクレース in SUGO」が、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。今大会は、土曜日がくもり、日曜日は雨のちくもりと天候が安定せず、5月としては肌寒い気温の中での開催となりましたが、Astemoの従業員とそのご家族、約320名が応援に駆けつけました。

 今大会では、Astemo Pro Honda SI RacingからJSB1000クラスに野左根選手、ST1000クラスに羽田選手と荒川選手、ST600クラスに鈴木選手が参戦。Astemo SI Racing with Thai HondaからST1000クラスにナカリン選手、J-GP3クラスにタナチャット選手、ノップルットポン選手、テーシン選手が参戦。Astemo SI Racing with RSCからJ-GP3クラスに戸高選手が参戦し、全4クラスにわたる総勢9名という大所帯での参戦となり、各ライダーが表彰台の頂点をめざして熱い戦いを繰り広げました。

 土曜日の午後に行われたJSB1000クラスの決勝Race1では、野左根選手は3番グリッドからスタートし、好スタートを切ると、真っ先に1コーナーに入りトップに立ちました。3周目の1コーナーでYAMAHAの中須賀選手にかわされ2番手に後退するも、そこから中須賀選手をマーク。レース終盤にはさらに接近し、中須賀選手との接戦を繰り広げます。最終ラップには一時トップに立つ場面も見られましたが、馬の背コーナーで抜き返され、0.004秒差で惜しくも2位でフィニッシュ。わずかな差で優勝こそ逃しましたが、実力を存分に示す走りで今シーズン初表彰台に立ちました。
 雨上がりとなった日曜日に行われた決勝Race2では、雨の影響で路面にウエットパッチが残る難しいコンディションの中、野左根選手は再び好スタートを決め、1コーナーでトップに立ちましたが、第2コーナーでウエットパッチに乗ってしまい転倒。惜しくもリタイアとなりました。

 日曜日に行われたST1000クラスの決勝は、雨は止んだものの、路面が濡れたウェットコンディションで争われました。9番グリッドからスタートしたナカリン選手は、ペースをつかむと次々に順位を上げ、9周目には2番手に浮上。17周目にはファステストラップを記録し、最終ラップではトップを射程圏内にとらえます。しかし、3コーナーで周回遅れの車両に進路を阻まれ、わずかに失速。それでも最後のストレートでトップに迫り、0.117秒差の2位という見事な結果を収めました。羽田選手は7位、荒川選手は9位でそれぞれチェッカーを受けました。

 土曜日に行われたST600クラスの決勝Race1では、鈴木選手は16位と惜しくもポイントを逃しましたが、日曜日に行われた決勝Race2では、赤旗が2度も出る波乱の展開のなか14位でチェッカーを受け、ポイントを獲得しました。

 日曜日に行われたJ-GP3クラスの決勝では、参戦する4名の選手それぞれが若さあふれるライディングを見せました。中でもノップルットポン選手は、初めての全日本ロードレース参戦ながら7番グリッドから追い上げる走りを披露し、4位でチェッカーを受けました。タナチャット選手は11位、テーシン選手は13位、戸高選手は無念のリタイアとなりました。

 次戦は6月21-22日に茨城県の筑波サーキットにて開催される「MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第3戦 筑波大会」となります。 Astemo SI Racing with Thai HondaとAstemo SI Racing with RSCから、J-GP3クラスに4名のライダーが参戦を予定しています。引き続きのご声援をよろしくお願いいたします。

■チームコメント
- 伊藤 真一監督
「4クラス9人のライダーを初めて走らせましたが、Astemo様、MITSUBA様、Honda様を始め、多くの皆様のご協力のおかげで無事レースを終えることができました。チームスタッフも本当によく頑張ってくれました。今回も色々なことがありましたが、みんなで作ってきたことが形になり、JSB1000クラスでは、ヤマハファクトリーと対等に渡り合うレースができました。レース2では、さらに上を狙ったのですが、足もとをすくわれてしまいました。次戦も優勝を目標にチャレンジしていきます。ST1000クラスは、ナカリンの加速重視の走りが見事にマッチして優勝まであと一歩の2位。ARRCでも開幕戦を制していますし成長著しいですね。ドライでは課題がまだあるので、全日本でも速く走れるようにサポートしていきます。羽田は、雨になり無理をしないレース展開でした。ドライで調子がよかったので次戦は優勝を期待したいですね。荒川は、このチームでの初レースでしたが、まだまだポテンシャルを引き出せていないので引き続きバックアップしていきます。鈴木は、レースウイークに入ってタイムを伸ばせましたが、まだまだレベルアップできると思います」

- 野左根 航汰選手
「公開テストは順調だったのですが、レースウイークに入ってコンディションが変わってしまい、当初の予定とは違う方向でチームと話し合いながらマシンセットを進めていきました。決勝は、1分25秒台後半から1分26秒台前半になると予測していたので、そのペースを目指して取り組みました。その努力の甲斐もあって、レース1では、中須賀選手との一騎打ちのトップ争いを繰り広げられましたし、最後の3周は自分の方がスピードがあったと思います。勝つことはできませんでしたが、最後まで勝負できたことは大きな進歩だと思います。レース2は、ウエットパッチが残っているコンディションだったので、後方に埋もれると抜くのにリスクがあるので、先行逃げ切りを狙いました。スタートもよくトップで1コーナーに入れたところまでは、よかったのですが、自分のミスでウエットパッチに乗ってしまい転倒してしまいました。すごく悔しいですし、応援してくださった皆様、ここまで一緒にマシンを仕上げてくれたチームに申し訳なく、チャンピオンシップも厳しい状況になってしまいましたが、次戦も勝つことだけを考えて挑みます」

- 羽田 太河選手
「公式予選までは、すごく順調でしたし、早くレースがやりたいと思っていました。しかし、日曜日は朝から雨が降ってしまい、ウォームアップ走行でウエットコンディションを初めて走ってみると難しい状況なのが分かりました。スタートするとナカリンのペースがよかったので、前に行ってもらいました。チャンピオンシップを考えると今回は無理するレースではなかったので、最低限ライバルとなるライダーの前でゴールしようと切り替えました。その目標が達成できたので、決して満足いく結果ではありませんが、次回こそドライで勝ちを狙います」

- 荒川 晃大選手
「日曜日に雨になり朝のウォームアップ走行は、フルウエットで感触は悪くなかったのですが、決勝は、ハーフウエットで乾いていくコンディションになりました。レース序盤は何とか羽田選手についていけたのですが、途中から急にフロントのグリップ感がつかめなくなってしまいペースを上げられませんでした。悔しいレースになりましたが、ウエットコンディションでもドライで抱えている部分と共通のものがあったので、次戦までにライディング面での改善も含めて解決にトライしていこうと思っています」

- ナカリン・アティラットブワパット選手
「今週末は、私にとって初めてづくしのレースウイークとなりました。初めてのチャンピオンシップ、そして初めて日本のチームでの参戦でしたので、ハードになると予想していました。しかし、それは全くの杞憂でした。チームと一緒に仕事をして、彼らが非常にレベルの高いプロフェッショナルの集団であり、すぐに私にとってコンフィデントなチームであることが確認できました。金曜日に走行が始まると、セッションごとに私の結果は良くなり、さらに自信を高めることができました。決勝朝のウォームアップ走行ではレースを楽しめると感じました。ウォーミングラップで一番に飛び出したあとは、それが間違いないと再度確信し、あとはレースで可能な限りプッシュすることに専念しました。初めての全日本を2位で終えることができ、監督、チーム、そして僕を支えてくれたすべての?にお礼を述べたいと思います。今回の日本でのレース経験を活かして次のアジア選手権に臨みます。そして次戦もてぎでのチャンピオンシップに戻ってくるのを今から楽しみにしています。」

- 鈴木 大空翔選手
「レース1、レース2とスタートはよかったのですが、その後のペースを上げられずにゴールという展開でした。予選のタイムが一番よかったのですが、決勝でも、そのペースで走れるようにしていくのが課題です。今シーズンからチームに加わらせていただき心機一転。伊藤監督を始め、パフォーマンスディレクターの渡辺一馬選手が走りを見てくださったおかげで自己ベストは更新できましたが、まだまだ課題が残っています。次戦もてぎまで時間があるので、しっかりトレーニングをしてレベルアップを狙います」

- ノップルットポン・ブンブラウェット選手
「Astemo SI Racing with Thai Hondaチームのライダーとして全日本ロードレース選手権に参戦できることを大変うれしく、そして光栄に思っています。僕にとって初めてとなる日本でのレースで、4位フィニッシュできたことにとても満足しています。レースではトップグループに追いつけることができたことで自信を高めることができました。しかし7〜8周目になるとリズムが崩れ始め、順位を落としてしまいました。その後、再度?りに集中することを意識してラップを重ねると、ようやくリズムを取り戻すことができ、ポジションも上げることに成功しました。今日のレースでは、単独走行の際にコンセントレーションを失わず、リズムを維持することの?切さを改めて知りました。今回の流れを次のレースにも繋げられるように頑張ります。引き続き応援よろしくお願いいたします。」

- タナチャット・プラトゥムトーン選手
「フリープラクティスからなかなかリズムが掴めずに厳しいレースウイークの始まりとなりました。これまで?のレースで良い結果を残すことができていたので、今回も期待をしていました。しかしスタートがうまく決まらず、順位を上げることができず苦戦を強いられました。レース後半になってくるとようやく?分のペースを掴むことができ、ポジションを上げることに成功し、11位でレースをフィニッシュしました。次戦の筑波ラウンドでは走行初日からリズムをつかめるよう、良い成績が残せるように頑張ります。応援よろしくお願いいたします。」

- テーシン・インアパイ選手
「今シーズンAstemo SI Racing with Thai HondaからJ-GP3クラスに参戦できることをとてもワクワクした気持ちでSUGOに到着しました。日本のチャンピオンシップはとてもレベルが高いことは知っているので、今年はレースウィークを通じて速いライダーたちと一緒に走ることで多くのことを学びたいと思っています。今?のレースではまずは完走を目指し、1 つでもポジションを上げることを目標にしていたのでグリッド19番スタートから13位フィニッシュできたことをうれしく思っています。6月の筑波でのレースを楽しみにしています。応援よろしくお願いいたします。」

- 戸高 倫太郎選手
「はじめに、今シーズンAstemo SI Racing with RSCからGP3クラスに参戦できることをとてもうれしく思っています。 今週末を振り返ると、走行初日の金曜日から思ったようにラップタイムを上げることができず悔しいスタートとなってしまいました。気持ちを切り替えて予選に望みました。2周目まで良いフィーリングで走れると感じていましたが、3周目、突然にグリップを失って転倒してしまいました。予選では12 番手辺りを狙えると思っていただけにとても残念でした。決勝ではスタートがうまく決まり、追い上げに成功すると5周目には12番手につけました。その後、残念ながら他の選手との接触を避けることができずにレースはリタイアを余儀なくされました。今週末は転倒も多く、チームに迷惑をかけてしまいました。次の筑波では今回の悔しさを晴らし、良い結果を残せることができるよう頑張ります。応援よろしくお願いいたします。」