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Race Report

レースリポート
Round2
5月3日(月)、4日(火)富士スピードウェイ静岡県

Team Point

23Points

Driver Point

20Points

5月3日(月)

公式予選

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11

予選方式:ノックアウト方式 天候:晴れ コースコンディション:ドライ

2年ぶりにゴールデンウィークの開催となった2021 AUTOBACS SUPER GT第2戦『たかのこのホテル FUJI GT 500km RACE』が富士スピードウェイで開幕しました。3日は見事な五月晴れのもと公式予選が行われました。
3日の午後に行われた公式予選は従来通りのノックアウト方式で行われ、予選1回目(Q1)の上位8台が予選2回目(Q2)に進出となり、上位8台はQ2の結果で決勝レースのグリッドが決定する。15:03より行われた10分間のQ1は塚越選手が担当。路面温度が少し下がり始めたコース上で入念にタイヤを温めアタックに入るも、アタックに入っていないライバルとの間合いを取ることができず、1‘27.717の11番手タイムとなり、悔しいQ1敗退となりました。

5月4日(火)

決勝

天候:晴れ コースコンディション:ドライ

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1

決勝日も快晴となった富士スピードウェイは、厳重な感染対策のもと、来場者の制限がありながあらも、たくさんのファンが応援に駆けつけました。多くのファンが見守るなかでレースができることに喜びを感じながら、12時55分より20分間のウォームアップ走行がスタートしました。決勝レースに向けてのマシンフィーリングをチェックし、14時30分のスタートに向けグリッドに着きます。 今回は500Kmレースとなるため、2回のピット作業、ドライバー交代が義務づけられている。スタートドライバーをつとめるのは塚越選手。トラブルなくスタートしたが、オープニングラップで1つポジションを落としてしまい12位を走行。3週目に23号車(MOTUL AUTECH GT-R)がトラブルで白煙をあげながらマシンを停め、セーフティカー導入となりました。7周目にリスタートとなり塚越選手は着実にポジションを上げる一方、ピットでは予定のピット作業に向け準備を進める。塚越選手がファーストスティントを走りきり32周目にピットに入ります。場内アナウンスでコース上において何かが起こっていることを聞きながらも、Astemo REAL RACINGのピットは集中しタイヤ交換、給油、バゲット選手へのドライバー交代とミスなくピット作業を行い行いコースに戻りました。
Astemo NSX-GTがピットに入る時と同じくして、コース上では前方を走っていた38号車(ZENT CERUMO GR Supra)のタイヤが外れ、外れたタイヤがコース上を横断したため今季初導入のFCY(フルコースイエロー)が発動されていた。33周目にはリスタートし、バゲット選手は10位を走行。44周目で全車が1回目のピットインを終えた時点でAstemo NSX-GTはトップに躍り出る。45周目に後続の36号車(au TOM'S GR Supra)とのギャップは5秒を築いていた。46周目に再びFCYが発動され49周目にリスタートがきられました。バゲット選手は後続を寄せ付けない走りで37周を走り切り68周目に先陣を切って2回目のピット作業と塚越選手へのドライバー交代を行いコースへ送り出します。
アウトラップからプッシュしできるだけマージンを稼ぎたいAstemo NSX-GT。まだピットインしていないライバルたちとの見えない戦いをしながら周回を重ね、76周目にコースに戻った36号車に先を越されることなくホームストレートを走り抜けトップを守り切る。しかし79周目、ピット作業を終えコースに戻った8号車(ARTA NSX-GT)に先行を許してしまうが、塚越選手の意地の走りで80週目からサイド・バイ・サイドバトルが繰り広げる。NSXの2台がバトルするなか、後方からは36号車が迫っており、一瞬の気も抜けない状況が続きました。再三にわたり戦ったが8号車に軍配があがり、さらに88周目には36号車にもパスされAstemo NSX-GTは3位となる。後続を走る3台のライバルたちもペースを上げ追い上げてくるなど、息をのむ展開が続きます。
97周目にGT300のトラブル車両回収のため3度目のFCYが発動され99周目にリスタートがきられるとまさかのドラマが待ち受ける。前を走る36号車がリスタートから復帰できずペースダウンしマシンをコースサイドに停めます。さらにトップを走る8号車にドライブスルーペナルティが課せられ、これによりAstemo NSX-GTは残り10周でトップに浮上。背後には開幕戦勝者の14号車(ENEOS X PRIME GR Supra)にしっかりマークされ、1秒以内の緊迫した攻防が続く。決してペースが良いわけではないAstemo NSX-GTだが、塚越選手の満身創痍の走りで迫り狂う後続を抑え0.831差という僅差でトップチェッカーを受けました。

Comment

金石勝智監督

冒頭からですが、優勝できました!!皆さんの応援のおかげです。
フリー走行から車がなかなかまとまらず、予選では他車にひっかかったというのもありますが11位で終わってしまいました。車のいろいろな方向性を考え決勝レースに持ち込み、20分のウォームアップ走行では車の感触がとても良くなったというドライバーのコメントだったのですが、レースがスタートするとウォームアップ時とは様子が違っていたようで、チームとしては良い車を用意できていなかったなと思っています。ただ、それを逆に戦略やチーム力で補えたことは、去年から今年にかけてチームが強くなりドライバーへの補助となり、その想いがドライバーの頑張りに繋がり優勝できたかなと思います。
本当に流れが良く、Astemo REAL RACINGとして戦い始め2戦目で初優勝ができ、シリーズタイトル獲得までは気を抜くことはありませんが、早い段階で第一目標をクリアでき良かったです。次戦の鈴鹿も頑張りますし、まだ残り6戦ありますので、引き続き皆様の応援よろしくお願いいたします。

塚越広大選手

フリー走行から車のバランスをとるのがとても難しく、その中でQ1を担当しました。予選に向けチームが変更したセッティングに対してはすごく感触が良かったのですが、アタックのタイミングで前を走る車とのギャップをしっかり築いたのですが、思ったよりもペースの違いがありクリアな状態でアタックができずQ2に進むことができませんでした。
決勝ではスタートを担当し、ポジションを上げることも難しく、またペースを上げることができない苦戦の多い第1スティントでした。しかし、チーム判断のピットインが良いタイミングで、ピットイン後FCYになりそのお陰でバゲット選手のスティントでトップになることができました。再び交代した最後のスティントでは、他車のピットのタイミングなどもあったのでまずはプッシュしてトップに戻ることが第一の条件でした。一度はトップに戻りましたが8号車を抑えることができず、36号車にも先行される状況でした。そこからなんとか離されないように粘って走っている中で、ペナルティやトラブルがあり再びトップに立ちましたが、ペースを上げることが出来ない中で、できる限りのことをしてトップを守り切ろうという気持ちで走り、なんとか守りきり優勝することができました。もちろん優勝を狙っていましたが、正直なところ驚きもあり、信じられないレース展開でした。今回はチーム全員で強いレースをすることができ、チーム一丸となり勝ち取った結果だと思います。チャンピオンシップに向けてはここからが本当に踏ん張りどころで一層厳しいと思いますが、次戦以降にむけて速さに対しての改善が必要だと思うので、しっかり準備して次戦に臨みたいと思います。

ベルトラン・バゲット選手

レースは最終的に良い結果となりました。
公式練習と予選はマシンバランスを見つけるために少し苦労しました。予選は走行中のトラフィックにはまり、理想的ではない11番手から決勝レースを迎えることとなりましたが、レースは長いので順位を上げることができると考えていました。
レース前のウォームアップはラップタイムもよく、本当に良いマシンに仕上がっていると感じたので決勝レースに対して不安はありませんでした。決勝レースの最初のスティントは塚越選手が担当しましたが、11番手から順位をあげることは難しい状況だったようなので、私たちは1回目のピットストップが重要なポイントとなると考えていました。
そして1回目のピットストップを終え、第2スティントを担当しましたが、コースイン直後に幸運が訪れました。FCYとなったので、ピット作業を終え17号車は順位を1位にあげることができました。その後も1周のタイムはそれほど良くなかったのですが、後続車とのギャップをひろげることに集中しました。スティントの後半には16秒のギャップを作ることができたのですが、その頃にはタイヤのグリップは落ち、マシンのフィーリングもかなり下がった状態となったため、68週目にピットインが必要であることをチームに伝え、ピットインしました。この判断をチームが支持してくれたこと、そしてタイミングが功を奏し、塚越選手が後続車両の追随を本当によく抑えてくれ、最終スティントを1位で迎えました。
今回の結果はすべてのスタッフがモチベーションを保ち、チャンピオンシップを目指して本当に良い仕事をしてくれた結果だと思います。
シリーズランキングは2位となりましたので、毎戦ポイントを落とすことないようにしたいと思います。最終的にシリーズチャンピオンを獲得できるようにさらに頑張りたいと思います。引き続き応援をよろしくお願いします。