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Race Report

レースリポート
Round5
8月28日(土)、29日(日)鈴鹿サーキット三重県

Team Point

18Points

Driver Point

15Points

8月28日(土)

公式予選

result
2

予選方式:ノックアウト方式 天候:曇り コースコンディション:ドライ

前戦富士大会から約3週間のインターバルをおき今シーズン2回目となる鈴鹿サーキットでの大会、2022 AUTOBACS SUPER GT第5戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 450km RACE』が行われた。今大会も前戦同様450Kmのレース距離となっており、2回の給油が義務付けられている。現在チームランキング・ドライバーランキングシリーズともに8位に位置付けるAstemo REAL RACINGは、後半戦皮切りとなるこの大会で大量ポイントを獲得したい。また前回の第3戦鈴鹿大会では、チーム初となる鈴鹿での表彰台を獲得することが出来、今大会にも期待を寄せる。
公式予選日の27日(土)は、いつも通り朝から公式練習が行われ細かいセッティングを詰めていく。500クラス占有走行では塚越選手がアタックし、好調を伺わせる3番手タイムをマークする。
午前中からスケジュールがディレイした影響で、20分遅れでスタートした公式予選。Q1は今回も塚越選手が担当する。全車の中では早めにコースインし、しっかりとタイヤを温める。いよいよアタックに入るが前半セクターでウォームアップ中のライバルマシンにひっかかってしまうが冷静に攻略し、1'45.735で見事5番手タイムとなりQ2へバトンを託した。Q2を担当する松下選手も落ち着いて素晴らしいアタックで1周をまとめ、今季最上位グリッドとなる2番グリッドを獲得した。

8月29日(日)

決勝

天候:晴れ コースコンディション:ドライ

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2

決勝日も朝からムシムシとした暑さがサーキットを包む。スタートドライバーは松下選手。パレードラップ、フォーメーションラップの後に77周の決勝レースが幕を開けた。危なげないスタートを決めた松下選手は前を走る23号車にしっかりついていくが、なかなかオーバーテイクできる距離までは詰めることが出来ない。しかしペースは良く、軽快に周回を重ねていく。18周目に23号車がピットに入ったことにより、トップとなる。20周目頃には唯一51秒代で走るAstemo NSX-GT。松下選手はタイヤを労わりながら走っていくが、25周目あたりで背後に16号車が迫る。しかしポジションを譲ることなく守り切り29周目にピットイン。タイヤ交換、給油、ドライバー交代を行い7位でコースに戻る。
バトンを受けた塚越選手は34周目8号車をオーバーテイクし6位となり、全車が1回目のピット作業を終えた時点で4位となる。38周目にはストレートで23号車をオーバーテイクし3位となり、さらに前を走る#38とのギャップをハイペースで縮めていく。43周目にはトップ争いをしている2台を映す画面の背後に収まる位置にAstemo NSX-GTが見える。あっという間に16号車と38号車に追いつきトップ争いに加わるがオーバーテイクに苦労する。
チームは予定より早めのピットインを決断し、49周目にピットインしタイヤ交換と給油を行い塚越選手をコースに戻す。アウトラップの50周目にクラッシュ車両が発生しSCが導入され、2回ピット作業を終えたチームの中ではトップに位置することができた。54周目にリスタートがきられ、塚越選手は変わらぬ快走をみせる。しかし61周目2秒後方に23号車が迫り、塚越選手は300クラスを巧みに攻略しながらなんとか逃げ切っていく。69周目に23号車にペナルティが課せられ少し安堵したのもつかの間。チームから塚越選手に悲痛な無線をいれることとなる。給油トラブルで予定していた量のガソリンが入っておらず、もしかするとチェッカーを受けることも難しいかもしれない。残り8周。FCYが入り僅かに希望が見えるも、FCY走行中も燃費走行を強いられる状況だ。なんとかトップを守りたい塚越選手だったが、チームの指示を守りながらの走行では攻防も虚しく74周目に12号車に先行を許す形となってしまう。ファイナルラップまで燃費走行でなんとかAstemo NSX-GTを走らせるが、圧倒的なスピードの違いで背後にさらに1台迫られる。もしかするとチェッカーを受けられないかもしれないが、このまま終わるわけにもいかない。「ごめん、塚越選手。全力で最後走って」という金石監督からの無線で塚越選手は最後の力を振り絞り、2位を守り切り、無事にチェッカーを受けることができた。

Comment

金石勝智監督

今回は走り出しから調子が良く、落ち着いてセッティングを進めることができるフリー走行となりました。500クラス占有の時間でも3番手タイムを獲得でき、予選に向け良い感触を得ることができました。予選では2人とも良いアタックをしっかり決めてくれ、チームの士気も上がり決勝に臨むことができました。
決勝レースはスタートを松下選手に担当してもらいました。スタートから23号車に食らいついてくれていたのですが、タイヤが思っていたよりきつくなってきたようで予定では30周目に1回目のピットインの予定でしたが少し早めに入れることとなりました。塚越選手に2スティント目を行ってもらいすごくペースも良かったのですが、トップグループに追いついた中で自力でパスできる状態ではなく、また後続車のペースが良かったので早めのピットインを決断しました。このタイミングが功を奏して一気に状況が好転し実質トップとなりましたが、燃費走行をしてもらわなくてはならない状況になってしまい残念ながら12号車にトップを明け渡す結果となってしまいました。優勝は目前で逃しましたが、塚越選手が燃費走行で耐えてくれガス欠でチェッカーを受けられずノーポイントという状況は免れ、シリーズを考えると今回2位を獲得できたことは大きい結果だと思います。
しかしながらやはり大変悔しい2位となり、なんとも言えない苦しい気持ちが残っています。給油装置の不具合は原因を究明し、2度と起こらないようにしなければなりません。次戦はサクセスウェイト、燃料リストリクターダウンとなり厳しい戦いになると思いますが、今回の雪辱を果たす結果をしっかりと残していきます。

塚越広大選手

前回の鈴鹿同様に走り出しから好調で、Q1を担当し5位で松下選手にバトンを渡すことができました。松下選手も素晴らしいアタックをしてくれ決勝を2位からスタートすることができました。レースが順調に進んでいく中で自分が担当した第2スティント終了時のピットのタイミングがSC導入前となり良い流れにのることができました。ただ最後給油のトラブルで燃料がしっかり入っていないということが判明し、そこから大幅な燃費走行を強いられてしまいました。なんとかトップを死守しようと試みましたが欲をかいてしまうとゴールできない状況でもあったので、なんとか自分自身をコントロールしながら2位は守ることができ、ストップするという最悪の事態は逃れたレースになりました。
正直、勝てるレースだっただけに非常に残念ですが、止まって0点という結果にならず車を連れて帰れたということは、今回は少し自分を褒めても良いかなと思います。とはいえ、チャンピオンを獲るためにはさらにポイントを獲らなければならないので、次戦も全力で頑張ります。

松下信治選手

今シーズン鈴鹿大会2回目で、また2位でした。今回の2位はとても悔しい2位となりました。予選ではポールポジションが見えた戦力だったので、すごくポジティブに感じています。決勝でも途中までは良い内容でレースができていたのですが、最後フューエルのトラブルでペースを落とさざるをえなくなってしまい、勝てたレースだったので本当に悔しいのですが、シリーズタイトルを狙うというのが僕たちの最大の目標なのでそこに対しては15点獲得したということは次回に繋がる結果となったと思います。残り3戦が勝負だと思っています。そこに向けてしっかり頑張ります。