ST1000
茨城県Rider Point
作本輝介選手
Rider Point
渡辺一馬選手
前戦のSUGOラウンドで渡辺選手がAstemo Honda Dream SI Racingに初優勝をもたらしました。その後も、鈴鹿テスト、筑波の事前テストとチームは休むことなく再び勝利を手にするために邁進し、第4戦の筑波ラウンドを迎えました。今回の筑波ラウンドは、JSB1000クラスの開催はないが、渡辺選手と作本選手の参戦するST1000クラスを始め、全てのクラスが2レース制で行われるだけに大量ポイントを獲得できるチャンスでもあり、シリーズランキングにも大きく影響する重要なレースです。
レースウイークに合わせたように梅雨入りした関東地方。初日となった金曜日は予報に反し、蒸し暑い一日となり、ドライコンディションで走ることができていたが、気温も上がり路面温度は50度を超えていました。その厳しいコンディションの中、渡辺選手も作本選手も積極的に周回を重ねました。
6月19日(土)
筑波は1周が約2キロと短く、ラップタイムも1分を切るコースだけにタイム差がなく、パッシングポイントも限られていることから予選は一つでも前に並んでおきたいところです。土曜日は朝から雨模様となり、ウエットコンディションでのタイムアタックとなりました。渡辺選手は、レース1で3番手、レース2で2番手と両レースでフロントロウを確保。作本は、レース1で10番手、レース2で9番手とやや後方グリッドとなってしまいました。
6月19日(土)
レース1のスタートを迎えましたが、いきなり上位のライダーがオープニングラップと2周目に最終コーナーで転倒。赤旗が提示され、レースは仕切り直しで行われることになりました。2度目のスタートでも渡辺選手は好スタートを切りホールショットを奪うが、2コーナーからS字コーナー進入で榎戸選手(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)にかわされ2番手となります。作本選手もスタートで一気にポジションを上げ5番手につけていた。作本選手は2周目に1台、6周目に1台、いずれも1コーナーでポジションを上げ、渡辺選手の後方につける。トップを追いたい渡辺だったが雨量が多くなったところでフィーリングが変わってしまい、思うようにペースを上げられないでいました。そんな渡辺選手にかわり、作本選手が10周目の1コーナーで渡辺選手の前に出ていきます。この時点でトップを走る榎戸選手とは6秒あったが、作本選手はあきらめずにファステストラップを更新する走りで追っていきます。そして残り4周となったところで榎戸選手が問題を抱えたのかペースダウン。作本選手は一気にその差を詰めていく。最終ラップに入ると完全にテールtoノーズとなるが、惜しくも0秒09届かず2位でゴール。渡辺選手が3位に入り、表彰台の両脇をAstemo Honda Dream SI Racingの2人が占める結果となりました。
6月20日(日)
レース2の行われた日曜日は天気が回復。ドライコンディションとなり、朝のウォームアップ走行では、作本選手が、ただ一人56秒台をマークしトップタイムにつけていたが、レースでもその速さを見せつけることになります。
ホールショットを奪ったのは、予選2番手グリッドからスタートした渡辺選手。作本選手は5番手までポジションを上げると、2周目に1台、3周目に1台をかわし3番手に浮上する。一方、トップを走る渡辺選手は、快調に走っていたが4周目にマシントラブルが発生してしまいスローダウン。そのままレースを続けるのは、危険と判断しピットイン、悔しいリタイアとなってしまう。
一方、勢いのある作本選手は、4周目の第2ヘアピンでトップに浮上すると、そのままレースをリード。2番手以下を引き離し独走態勢を築いていきます。そして残り4周を切った17周目に第2ヘアピンで転倒があり、マシンがコースに残ってしまったため赤旗が提示。16周終了時でレースは成立となり、作本選手がST1000クラス初優勝を飾りました。
第4戦筑波を終え、作本選手がポイントリーダーに浮上。渡辺選手は同ポイントで2番手となり、Astemo Honda Dream SI Racingの2人がランキングをリードしてシリーズを折り返す結果となりました。
Comment
伊藤真一監督
今回も多くの皆さんの応援、ご声援、本当にありがとうございます。日立Astemo取締役の相田圭一さんも応援に駆けつけてくださり、絶対に勝つところをお見せしようとライダー、チームも頑張ってくれました。渡辺選手のトラブルは残念でしたが、作本選手がこれまで取り組んできた課題がやっと形になり、優勝することができました。ランキングでも2人がリードすることになり、この調子で次戦以降もいいレースをお見せできるようにチーム一丸となって臨みます。
渡辺一馬選手
事前テストでトラブルや転倒があり、いい流れを作ることができなかったのですが、レースウイークに入ってからはチームのおかげで、いいところまで仕上がって来ていました。ウエットとなった土曜日もフィーリングはよかったのですが、雨が強くなってきたところで、感触が変わってしまい思うようにペースを上げることができませんでした。その中で3位になれたのは、シーズンを考えればよかったかもしれません。レース2は、スタートも決まり、いい感じでトップを走っていたのですが…。調子が悪くないですし、しっかり前を向いて、次戦鈴鹿に向けてアタマを切り換えます。
作本輝介選手
事前テストからの流れでチームと相談しながら決めたセットがいい方向に進んだので、朝のウォームアップ走行で自己ベストが出せましたし、決勝でも勝つことができました。ラップタイムを思うように上げることができなかったのでレース内容は、納得できるものではありませんでしたが、ST1000クラスで初優勝できたのは、チームのおかげです。本当に感謝しています。この流れを次戦の鈴鹿にも持って行きたいですね。