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Race Report

レースリポート
Round5
7月17日(土)、18日(日)鈴鹿サーキット

JSB1000 / ST1000

三重県

Rider Point
清成龍一選手

31Points

Rider Point
作本輝介選手

0Point

Rider Point
渡辺一馬選手

28Points

渡辺一馬選手が今シーズン2勝目をマーク

全日本ロードレース選手権第5戦が三重県・鈴鹿サーキットで7月17日(土)・18日(日)に開催されました。本来、このウイークは、鈴鹿8時間耐久ロードレースが行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で全日本最終戦MFJグランプリと日程が入れかわっての開催となりました。MFJグランプリという名称は変わらず、ボーナスポイントもつく形でしたが、この時期に鈴鹿で全日本ロードレースが行われること自体が異例のことでした。
6月上旬に本来であれば鈴鹿8耐に向けたテストがありましたが、そこで今回のレースに向けたセットアップを行い、レースウイークは木曜日の特別スポーツ走行から始まった。JSB1000クラスの清成龍一選手は、第3戦SUGO以来、約2カ月振りのレース。今シーズンは、昨年と違う方向のセットを模索してきたが、今回も何度もワークショップに足を運び、チームとミーティングを重ね、様々なセットを試してきたが、なかなかいい方向にまとめることができずにいました。
一方、ST1000クラスの渡辺一馬選手と作本輝介選手は、安定した速さを見せてきていた。前戦の筑波ラウンドでは、明暗を分ける結果となっていたが、同じ轍は踏まないようチームもライダーをバックアップ。その頑張りに応えるように、渡辺選手は初日にトップタイムをマークし、2日目は2番手。作本選手も初日7番手、2日目は4番手と上位につけていた。

7月17日(土)

予選

result
清成龍一選手(JSB1000)9
作本輝介選手(ST1000)5
渡辺一馬選手(ST1000)2

公式予選の行われた土曜日に東海地方は梅雨明け宣言が出され、気温も上昇。路面温度は46度と、50度越えとなる鈴鹿8耐ほどではなかったが、今シーズン一番暑いコンディションとなっていました。JSB1000クラスの公式予選は、2度も赤旗が出る波乱のセッションとなり、清成選手はタイムアタックのタイミングを、ことごとくつぶされてしまっていたがセッション終盤にタイムを削っていく。しかし、マシンのフィーリングがよくなく思うようなタイムを出せずレース1は9番手、レース2は7番手と3列目からのスタートとなっていた。一方、好調なST1000クラス勢は、ポールポジションこそ逃したものの僅差で渡辺選手が2番手、作本選手も5番手と好位置につけ予選を終えていた。

7月17日(土)

【JSB1000】決勝レース1

result
清成龍一選手9

迎えたJSB1000クラスレース1。オープニングラップを8番手で終えた清成選手は、2周目に7番手に上がるが、3周目に9番手、4周目に11番手とポジションを落としてしまう。新しいマシンセットがうまく決まらず苦しいレースとなっていました。ピットインすることも考えたが、何とかコースにとどまり11位でゴール。この結果を受け、レース2は実績のあるセットで行くことを決め、チームはマシンを仕上げていきます。

7月18日(日)

【ST1000】決勝レース

result
作本輝介選手32
渡辺一馬選手1

フロントロウの渡辺選手と岡本選手(bLU cRUニトロレーシング51ガレージ YAMAHA)が好スタートを切るが、さらなるスタートダッシュを見せたのが作本選手だった。アウト側からホールショットを奪うとレースをリード。作本選手はオープニングラップからペースを上げ、2番手以下を引き離していく。そのまま独走態勢を築きたいところだったが、ライバルはそれを許さず5周目には、追い上げてきた渥美選手(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)にシケインでかわされ2番手に下がるものの、すかさずホームストレートで抜き返します。渡辺選手もトップグループに加わっており、この時点で4台の集団になっていた。
8周目のデグナーカーブ2個目で強引に作本選手のインに入ってきた渥美選手が転倒。作本選手は足もとをすくわれてしまい接触転倒。再スタートするものの、ピットに戻りリタイアと悔しい結果になってしまう。このアクシデントでトップに立ったのは渡辺選手。何度か後続にかわされるものの、すぐに抜き返しトップで最終ラップに突入。2分09秒台にペースアップしライバルを突き放すと、そのままトップでゴール。今シーズン2勝目を挙げ、シリーズランキングでもトップに躍り出ました。

7月18日(日)

【JSB1000】決勝レース2

result
清成龍一選手2

お昼に通り雨があったものの、JSB1000クラスのレース2が始まるころには、影響はなく、ドライコンディションでレースは争われた。予選3列目の清成選手は、好スタートを見せると1コーナーで4番手に、さらにS字コーナーの進入で3番手に浮上し、中須賀選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)のテールをマークすると、バックストレートで前に出ていく。その勢いのままホームストレートで加賀山選手(Team KAGAYAMA)をかわすとトップに浮上。そのままレースをリードしていく。
トップグループは、清成選手を先頭に4台が形成。そのままレース中盤までトップをキープするが、9周目のシケインで中須賀選手が前に出ると一気にスパート。これを追いたい清成選手だったが、逆に日浦選手(Honda Dream RT 桜井ホンダ)にかわされ3番手に後退。12周目に抜き返し2番手に上がると日浦選手を引き離し、2位でゴール。苦しいレースウイークだったが、最後に表彰台に戻ることができました。

Comment

伊藤真一監督

JSB1000の清成選手はマシンセットに苦しんでしまい、早い時期にヤマハがチャンピオンを決める結果になってしまい残念な結果になってしまいました。レース2で復調の兆しが見えてきたので、残り2戦は優勝だけをめざして事前テストから取り組んで行きます。ST1000は、渡辺選手の優勝はよかったですが、作本選手のアクシデントは残念でした。またも明暗が分かれる結果になってしまいましたが、Astemoスタッフが帯同してくださっている成果もあり、2人とも安定した速さを見せてくれているので、気を抜かずに邁進して行きます。

清成龍一選手

今シーズンは、本当に自分のわがままで、様々なセッティングを試させてもらって来たのですが、なかなかいい状態になっていませんでした。レースウイークも木曜、金曜、土曜と全く決まらず、レース1は最悪の状態でした。それでもチームは自分を信じてくれて、大幅にセットを変更して朝のウォームアップ走行で、いいフィーリングになったことを確認してレース2に挑みました。一生懸命、頑張ってくれたチームのためにもベストを尽くして走り2位という結果を残すことができました。ここまで努力してきたことは、決して無駄ではないので、残り2戦はしっかり事前テストから戦える状態にしてレースに臨みます。

渡辺一馬選手

序盤、作本選手、渥美選手のペースがよかったのですが、自分のペースを走ることを決めていました。するとトップとの差が縮まり、前の2人がアグレッシブに走っていたので様子を見ようと思っていたら転倒してしまったので驚きましたが、集中し直して自分の速いところを生かしてファイナルラップに2分09秒台に戻すことができたので、いいレースができたと思います。前戦をトラブルでリタイアしてしまい悔しい思いをしましたが、ボク以上にチームが悔しがってくれて、今回のレースに向けて準備をしてくれました。その思いに勝って応えられて本当によかったですし、うれしかったです。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。

作本輝介選手

作戦はなく行けるだけ行こうと思って走っていました。セッティング面でうまくいっていない部分もあったのですが、ライディングでカバーすることができれば、もっと速く走ることができたはずですし、後続を引き離すことができていたと思います。自分自身の力不足が今回の結果を招いてしまったので、頑張ってくれたチームに申し訳ない気持ちです。残り2戦は、とにかく勝ちだけを狙って挽回したいですね。